電気通信大学編入試験 体験記
今更ですがH31年度の編入学試験(第Ⅲ類)を受験したので、体験記を書いていこうと思います。
※僕が受けたのは学力試験なので推薦を考えている人にはあまり参考にならないかもしれません
目次
試験の概要
1日目に数学、物理or化学、英語の筆記試験があり、2日目はそれぞれの類に分かれて面接があります。
以下に書く内容はここ5年間くらいのものになります。H31年度の問題については後述します。
数学
試験時間は120分で、大問5問のうち4問を当日選択して解きます。傾向としては主に
- 大問1、2:線形代数
内容:3重積分、変数変換
- 大問5:複素関数
内容:実積分への応用、証明問題
などです。
問題選択の個人的なおすすめコースは線形代数を1題残してそれ以外を解くスタイルです。
電通大の数学は、過去問がしっかり解ければ本番での爆死は避けられると思います。
ただ、ベクトル空間の分野が難しく、計算も時間がかかるものが多いのでしっかり演習をしておく必要があります。
物理
試験時間は90分で、大問3つで構成されています。傾向としては、
- 大問1:力学
内容:剛体、運動方程式
- 大問2:電磁気学
内容:広範囲から。正直予想するのはちょっと難しい
(ここ5年くらいだと、コンデンサーとか荷電粒子の運動とかが出てます)
- 大問3:熱力学
内容:主にサイクルについて、式の導出とか
などです。
個人的に、ぶっちゃけ物理は黄色い本やっとけば何とかなるかなーて感じですね。問題もポピュラーな物が多いし。
英語
試験時間は90分で大問2つで構成されています。傾向としては、
- 大問1:長文読解
内容:英文を読んで250文字くらいで日本語で要約
- 大問2:自由英作文
内容:テーマが2つ与えられていて、好きな方1つを選んで英語で意見を書く
てな感じです。
英語は著作権の都合で長文問題は過去問がないので何とも言えないです。今年はジャパンタイムズからの引用文章でした。センター2次の赤本とか、英語長文の問題集やっとけばいいんじゃないですかね(小並)
面接
志望動機、卒研の内容、自己PR、大学入学してからやりたいことはあるか、とか。
割と一般的なことしか聞かれないイメージです。
H31年度の編入試験について
まず、これまでと変更のあった科目は数学、物理、面接です。英語以外全部変わってます(笑)
変更されたものは文字を赤くしています。
おそらくこの体験記がアップされる頃には過去問の更新がかかっているくらいだと思うので、ぜひ自分の目で確認してみてください。
数学
- 大問1、2:線形代数
内容:3次正方行列の固有値と対角化、行列のn乗
ベクトル空間(像とか核とか)
- 大問4:微分方程式
内容:1次斉次形、2次非斉次形、1次非斉次形
- 大問5:複素関数
内容:実積分への応用
試験の出来など
大問1が簡単そうだったので解き始めたのですが、緊張もあってか、固有値が計算しても虚数解になるという沼にはまってしまいました。2、3回解き直しましたが、うまくいきそうになかったので断念して残りの問題を全部解きました。
大問2のベクトル空間についてはあ~電通大ぽいなという雰囲気の問題でした。特にこれといって困ることはなかったです。
大問3、4は今年から試験範囲に微分方程式が入った影響からか、傾向が少し変わっていました。少し不意打ちを食らったような感じはしましたが、難易度自体は簡単でした。編入数学徹底研究で十分対応できます。
大問5の複素関数は問(1)で求めた留数を使って問(2)の答えを出す、という複素関数の分野ではよくある流れでした。留数を出すときにつまずいてしまったので完答できませんでした。
全体の手ごたえとしては6割後半~7割くらいだと思います。
どの問題を選んでも大丈夫なようにしっかり準備しておきましょう。
物理
- 大問1:力学
内容:単振り子とボルダ振り子について
- 大問2:電磁気学
内容:ビオサバールの法則、アンペールの法則など
- 大問3:波動
内容:弦の振動とか、おそらく高校力学レベル
試験の出来など
力学は見た瞬間解ける!って思いました。進研ゼミの漫画によく出てくるシーンを実際に体験した感じでした(笑)
電磁気も簡単でした。アンペールの法則について説明をする問題があったので、そこだけは少し考えましたが、あとはすらすらできました。
今年の物理楽勝じゃね?と思いつつ問題用紙の3枚目をめくったら波動方程式書いてあって「あ、これ詰んだわw」ってなりました。
ここ5年くらいずっと熱力学だったので、まったく対策していませんでした。言っといてや!波動出すなら。
でも落ち着いて問題を見てみると、物理量のSI単位を答える問題や、単純な式変形で答えになる問題もあったので結果的に波動の3分の1くらいはできたかなーと思います。
全体の手ごたえとしてはこちらも7割くらいですかね。
初見の問題でも落ち着いて、解ける問題をこぼさず解いていきましょう。
英語
問題構成、内容は先に述べた通りです。
長文読解はマス目付きの下書き用紙が配られたので、軽くメモしといてから解答用紙に清書すると、何回も書き直す手間がないのでいいと思います。
今年の自由英作文のテーマは
- 小学校でプログラミングを教えることに賛成か否か
- 日本の人口減少に対する解決策はあると思うか
みたいな感じでした。
行数も結構あったので、十分書くスペースはあったと思います。先に自由英作文を書き終えて、あとの時間は全部読解に充てました。
手ごたえは6割後半くらいですかね。最終科目だったため最後の方は頭が疲れでぼーっとしてました。
面接
これまでⅢ類は面接のみという話だったので、気楽に構えていたら教授が唐突に「今から簡単な筆記試験をします」と言われたので、オイオイオイオイて感じでした。
内容は数学と物理で、ともに3問のうち1問を選んで解答するものでした。
- 数学
- 関数の極限
- 行列が解を持つための条件
- グラフで囲まれた部分の面積を求める(重積分)
- 物理
- 物体が単振動するための条件
- 格子状につながった抵抗の合成抵抗を求める
- 電子工学チックなもの(正直覚えてない)
時間は20~25分くらいでした。動揺してしまいましたが、落ち着いてやればどうってことはなかったです。その後解答用紙を回収されて、順次面接という流れでした
一人が面接室に入ったら次の順番の人が部屋の前に移動して待機します。その間は何もできません。トイレ行って、ボーとしてあとはウトウトしてました。
僕は出願が遅かったので最後まで待つ羽目になりました。9時集合で面接が始まったのが12時前だったので、非常につらかったです。
自分の番になって部屋に入ると、先ほどの解答とホワイトボードが目に飛びこんできたので、面接官に説明するのかなとぼんやり考えていたら何も聞いてきませんでした。
筆記試験をやった意味とは🤔
聞かれた内容は
くらいです。ときおり笑いありの雰囲気でとても居心地の良い空間でした。
面接官は5人(各プログラム1人ずつ)いて順番に質問してきました。自信を持って答えることが大事かなと思います。時間はだいたい10分くらい。
面接が終わった後にあの時こう答えればよかったなあ、みたいな脳内反省会をしつつ調布駅に向かい、そのあと半日都内で遊んで帰りました。
結果
合格してました。よかったー。
ちょうど合格発表の日が本命の試験日の1日前だったので、飛行機での移動中ずっと落ち着きませんでした。今年はⅢ類も倍率あがってたのでヒヤヒヤしました。
気を付けてほしいこと、その他アドバイス
- 願書は早めに出そう
おそらく面接の順番は出願順で決まるのでギリギリに出さないようにしましょう。
- 解けない問題があっても、一度深呼吸して落ち着こう
当日はやはり独特の雰囲気があるので少なからず緊張すると思います。そんな時こそ1度落ち着いてリラックスしてみましょう。何か解決の糸口が見えてくるはずです。
- 問題用紙はよく読んでから解き始めよう
注意書きのところに、解答が裏面に続くときは「こちらから解答を書き始めること」と書いてありました。
僕は半分くらいまで解答用紙の向きが逆のまま書いてから、その存在に気が付いたので、一度解答を全て消して、向きをそろえて書き直しました。
正直言ってこの作業はいらなかったかもしれませんが、不安だったので指示に従いました。裏面に書くときは一度確認してから書き始めてください。
- 服装について
筆記試験の時は私服8割、スーツ2割くらいでした。筆記試験については特に指定はないので集中できる服装で挑むのがいいと思います。
あと、試験室には時計がなかった(ような気がする)ので腕時計つけていきましょう。
アップルウォッチはだめですよ(笑)
2日目はさすがにみんなスーツでしたね。
ブログ初心者なので今回はこれくらいで終わりたいと思います。何か質問等あれば、Twitter:@noburi09081まで
それでは~~👋